2014年01月02日

孤独の杖 Birthday/阿部芙蓉美

孤独の杖 Birthday/阿部芙蓉美

あけましておめでとうございます。
また間が長ーくあいてしまいました。

元日の次の日生まれの私。
この一歩足りない感がすべてを物語っています・・・。
一月二日は新聞もありません。ケーキなんてありません。
でも、今年はグーグルが祝ってくれました。お礼メールかきたいくらいです。

で、ででで、自分の誕生日に誕生日語りをさせて頂きます、笑。

今の私があるのは、たくさんの出会いがあってこそ。
ありがとうございます。
誰一人、欠けてはいけない。
それが、もめた人だったとしても・・・(ははは、笑いが乾くわ。でも本気)。
重ねて、重ねて、本当にありがとうございます。

この歌を今日は一日中聴いておりました。
阿部芙蓉美さんのBirthdayです。

この一年くらいよく聴いていて、ずっーーーーーーと考えてました。
それを書いてみたいと思います。

この歌、深い。とても深い。
読みながらのBGMとして、どうぞ。
youtubeの画面はほとんど変わりません、笑。







生まれる時も死ぬ時も一人と言われますが、
生まれるときは母のへその緒につながっています。
それは太古の昔から、ずっと母親たちがつないできてくれた命の鎖。

その頑丈な鎖を切られて、完全に一人になる私たち。
誰ともつながらないこの心細さ。

知らないうちにその心細さに慣れていく。
家族と育ち、友と学びつつ遊びつつ、恋人に心を寄せる。
そのうち家族を作ったりする人もいる。

そこには喜怒哀楽、愛憎、さまざまドラマが起こる。
伴走者はその時々で変わる。
会うは別れのはじめ、なのだし。しょうがないといえば、しょうがない。
家族といえども、自分ではないし。

それなら、どれくらいの出会いがあるんだろう。
そのうえで、どれくらいの思いがあるんだろう。

喜び、悲しみ、愛しさ、怒り、哀しみ、空しさ、憧れ、妬み、切なさ。
少し考えてもこんなに出てきた。

その感情といっしょにいるのは、いつも自分自身。
変な言い方ですが、誰とも共有することはない。
完全に他者と一体になることができない。

私は、それは孤独という言葉が一番近いのじゃないかと思っている。
あらゆる感情を自分だけが引き受ける。
そして、永遠に携えるであろう、その孤独というもの。
私たちは孤独に直面したとき、何を杖として生きていけばいいのか。

この歌を聴くと、そういったことの流れや答えがあるような気がするのです。

死ぬまでにちゃんとやっておかないといけないような、大事なこと。
そんな気がする。
歌詞のこの部分が心に染み込む。

ーーーーー
愛を伝えたいよ
この世界であなたに会えたよろこびを
心がちいさく震えながら光るのをいつか
あなただけに見せたい
ーーーーー

ここからは、勝手な妄想注釈です。

誰かと心をよせあって感じる心のきらめき。
まばたきのような一瞬かもしれない。
でも、それは、あなたという存在があるからひときわ輝くのだ、と。
出会えた奇跡を忘れないでいたい。
あなたの幸せのために祈り、伝え、わかちあいたい。

話広がり過ぎか、笑。

身近でいくと「親の心子知らず」とか。
こんなに近い母子ですら、心がともにあることはないのですよね。
こどもなんて親から見れば産まれたときから惚れた欲目満載。
でも、100%は通じないんだよね〜。
恋人同士や夫婦、家族、友だちだったらなおさらだ・・・と思う。
そして、自分の親の愛情なんて、きっと完全に理解できない。

人と出会わなければ知ることのない感情があると思う。
たとえば、わかりやすいもので、歓喜や絶望。
振り返ってみれば、必ず人が関わっている。

そして、その強烈な感情は他者とわかちあえない。
感情の発露はまぎれもない自分自身であって、実は他者はきっかけにすぎない。

それがネガティブなものだったとしても、人と出会うことの素晴らしさはそれに勝る。
どの出会いも神の采配としか思えない。運命の輪みたいな。
自分の人生に起こること、感じることは誰のせいでもない。
どんな感情だったとしても、それを引き受ける強さを持ちたい。

そう思い続けることが孤独の杖になるんじゃないかなぁ。
なんて思うのだ。

人に交われば交わるほど、心をえぐり出すような苦しい経験もふえる。
それでも人は他者を愛することをやめない。
私はその行為そのものが人間らしく美しいと感じます。
それをまず我が子に伝えることができるだろうか。

この歌は全編を聞いてわかるのだけど、たぶん、母子の歌。
それも産後の歌、笑。って、思う。
新生児を抱きながら、自分を産んでくれた母親にまで思いをはせている。
自分のこどもを優しく抱きしめているんだろうなぁと思うのです。
一枚の絵から映画が撮れそうなくらい素敵です。

ほんとに音楽ってすごい。
人間に生まれて良かった、とか思ってしまう。
日本人に産まれて、この歌詞の繊細さがわかって良かったというべきか。
こんなに難しいことを簡単に伝えられるなんて、天才だわ、この人。

いやー、誕生日になると、いろいろ考えるな・・・。
おつきあいありがとうございました。


☆おまけ (思わず、歌詞をタイピング)

Birthday    阿部芙蓉美

泣きながら生まれた日を笑顔で祝おう
キャンドルをそっと吹き消してごらん
あなたの願いが叶いますように

夜を超えてやってくる
その心細さが生きる証だから
怖がらないでおやすみ

愛を伝えたいよ
この世界で
あなたに会えたよろこびを
心のありかを探し出して灯火のような
ぬくもりをともしたい

ひとりきり生まれた日によく似てる曇り空
母もきっと窓を少しだけあけて
同じ空を見上げているだろう

夜を越えて
あしたもまたおやすみ

泣いている横顔も
嗄れた声も
すべてを失うその日まで
心を与えられた自由を交わし合うために
強くその手を握るよ

愛を伝えたいよ
この世界で
あなたに会えたよろこびを
心がちいさく震えながら光るのをいつか
あなただけに見せたい

泣かないで
泣かなくていい
あなたはもう泣かなくていい




タグ :人間

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Posted by 宮国優子 at 22:57│Comments(4)日常閑話
この記事へのコメント
明けましておめでとうございます(^^)
宮国さん、ご家族にとって素敵な1年になりますように!
Posted by 宏美 at 2014年01月02日 23:31
お誕生日おめでとうございます♪

主人の母方の祖母と同じ生まれです。

99歳になりますよ。つい、こないだまで、一人暮らしでがんばっていましたが、
今はホームに出たり入ったり、看る人は大勢いますが、なぜか皆、ホームに入れたがってる。

でも、今は国の方針で、軽い方はホームにはずっとは居れない。だから、自宅tホームを行ったりきたり。
私が一緒に暮らしてもいいと思っているのになぁ。

私の子供時代とは明らかに違う、人生の大先輩達を取り巻く環境。
なんだかね・・・。
Posted by 宏美 at 2014年01月03日 23:39
あけましておめでとうございます。
いつもコメント遅くなってすいません。

99才のおばあさま!すごい。私もあやかって長生きしたい。
でも、確かにみんないろいろと不安かもしれないね。ご高齢だから。
ひろみさんもいっぱい顔見せにいけばいいさぁ。それが一番嬉しい事だと思うよ〜。
Posted by 宮国優子宮国優子 at 2014年01月08日 20:57
宮国さん、忙しいから、返信とか気になさらずに(^^)

我が家の近辺は、バスが廃線になっています。沖縄県みたく財政難ではなくて、車を買う余裕があるので、バスに乗らない・・・で、廃線。なんだかな、

わたし、公共機関の網羅された東京に20年もいたので、車の運転が怖い・・・。

私は5年間の立ち仕事と都内の満員バスで痛めた膝の後遺症?で足が悪いので、おばぁちゃんのいる家には、歩いて2時間かかる。施設にはたぶん3時間かかる。

足が悪くないときは2時間あるいていたので、気持ち的には歩けるけれど・・・。頑張ってあるいてみようかな?

えっ? 嫁に行った先のどなたかが車に乗せてはくれないのかって?
「太ったから足がいたくなったのよ。歩きなさい。」の一点張りです(ーー)
まるで、怠けも扱い。くっちゃねでぶと一緒にされるのが悔しいっす!
Posted by 宏美 at 2014年01月08日 21:39
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