「かなす」という愛190103

宮国優子

2019年01月03日 22:14






三日坊主にならなくて済みそうです、宮国です。
昨日は上澄み、と書きましたが、上積みですね。


>毎日、少しずつバージョンアップしていきたいです。
>微差でも、毎日続ければ、上澄みがあるはず。
>タイトルの末尾に日付を入れてみました。



宮古三大マジックワードのひとつ。(勝手に命名)
「かなす」について書きます。

愛す、と書きます。

前提条件ですが、宮古方言は上代和語です。
このあたりは、Motocaさんが書いてくれています。
「上代倭語と宮古方言と、新里先生」
https://motoca.ti-da.net/e1591308.html


Wikipedia 的には、こんな感じです。


〜〜〜〜〜抜粋〜〜〜〜〜〜

上代日本語(じょうだいにほんご)とは、奈良時代およびそれ以前に使用されていた日本語である。

上代日本語がどういうものであったかを知るには、当時の金石文、木簡、正倉院に残された文書(正倉院文書)のほか、当時成立した文献の写本を調べる以外の手段は今のところない。そして文献として適当であるとされているものは『古事記』、『日本書紀』、『万葉集』、各国の風土記のうち書写年代が古く後世の改変の少ないものがよく用いられる。また戸籍・計帳や消息などの文書などもあるが僅かな量しかない。しかし本居宣長に端を発する研究の成果によってその姿はかなり明らかになっている。

〜〜〜〜〜抜粋〜〜〜〜〜〜


で、かなすです。かなす!

正倉院っていうんだから、まぁ、みやびなむかーしの日本みたいな?




で、かなす、です。

悲しく、愛しい、まさに宮古の方言の「愛す(かなす)」という感情になる。

最近、宮古馬関連で、膝が崩れ落ちそうになったので、記事を書いた。
これは、その一部です。
https://note.mu/3892yuko/n/n79039da0e4f3?magazine_key=mb917fc2c3558


〜〜〜〜〜抜粋〜〜〜〜〜〜
私は、文化と人を天秤にかけたとき、人をとる。
大義はいらない。
目の前の人をとる。目の前の一つの命の方が重い。
悲しく、愛しい、まさに宮古の方言の「愛す(かなす)」という感情になる。
〜〜〜〜〜抜粋〜〜〜〜〜〜

実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典では、

いとかなし
「いと」は程度の甚だしいさまを表す古語。「かなし」は心が痛むさまを表す古語。とても切ない、心苦しいさまなどを意味する表現。


だそうです。

個人的には目下のものや、私が一番好きなのは、男性が女性に使うときかなぁ。
かぬしゃがまよー、と歌い上げます。
與那城美和さんの軽快な感じ、恋愛の歌っぽい。
とても熱い内容です。




そして、ずばり「かなしゃ」はこれ。下地暁さん。




実は、私は取材でこの録音に立ち会いました。
品川だったと思う。ピアノもバイオリンも本当に素晴らしいです・・・。
このときも、涙がとまらなかったなぁ。

このなかで

「んぬつのがばしゃや」

という言葉があります。

命の良い香り

と、直訳しますが、命の美しさを歌い上げています。
かなしゃととおなじように、かばしゃも私にはグッときます。

私は、宮古ふつを聞ける自分、感じられる自分が幸せだなぁと思うのです。

ちなみに下地さんは母方の親戚。
母は今も下地さんのお母さんの生真面目さ、優しさを覚えているようで、いつも話してくれます。

私の母も相当真面目なので、正月早々、一時間説教されました、わはは。







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